真夏のソウル旅行
(2010年7月30日〜8月2日)
ソウル
 韓国は現役時代出張で数回各地を訪れてきたが、今回観光旅行で訪問することになった。若い人たちはハングルが出来るできないにかかわらずガイド無しで現地でガイド付きツアーに参加するようだけど我々はそうもいかずガイド付のパックツアーを申し込みました。コースはソウル中心で出来るだけ世界遺産めぐりが出来るものとした。主な観光地は@水原(スウォン)の華城、Aソウルの健陵、B国立中央博物館、C北朝鮮との境のトンネル、Dソウル宗廟、Eソウル仁寺洞地区などが代表的なところです。
[Kentsan記:2010年9月7日]
1.文化
村上春樹の1Q84  文化面での特色といえばやはり言葉。今回は約14年ぶりの訪韓だったが言葉はやはりハングルしか通じません。もちろん観光地や観光産業では日本語OKの店が多かったが問題もあります。例えば個人で明洞(ミョンドン)の繁華街でガイド無しでレストランに入り注文するがうまく通じないことがあったり、面倒なので英語に切り換えてもうまくいかなかったです。一つにはハングルには日本語にない「R」と「L」を区別する発音があり、我々には苦労する部分も影響しているのかもしれません。メニューや道路標識はほとんどハングルのみだし、TVも地元放送はハングルで英語放送は米軍の駐留もあり米系の放送となります、ただしホテルではNHKが見られました。ガイドに漢字教育について聞くと小中学では英語と並んで漢字教育もあるとのこと。旅行から帰ってGoogle Mapで調べようとしたが当然のことながらほとんどハングルのみの表記でまったく使えない状況でありました。左は村上春樹著1Q84ハングル版が明洞の本屋で平積みになっているところ。

  もう一つの食文化については一般の人との交流がなかったので想像であるが、日本と大差ないとも、あるいは実際は民族の違いが大きく関係しているとも考えられます。韓国といえば焼肉とですが以前にはソウル在住の日本人の話としてソウル市民といえども「焼肉料理」は特別な時だけと聞いたことを思い出した。経済発展を遂げた現在はそんな話は昔話と思われます。日本の寿司もかつてははそうだった。 しかしそんな肉料理もコースに「ブルゴキ」、「カルビ」が含まれていたが我々日本における韓国焼肉に慣れた舌にはいま一つの味であった。むしろレストランで注文した「チヂミ」は日本で食べるよりうまいと感じた。またもう一つ食事の話では冬の鍋もの「チゲ鍋」があるが当然今回はパスとなった。さらに韓食といえば「キムチ」「唐辛子」であるが、本屋の立ち読み知識によると意外なことに唐辛子は16世紀に日本から持ち込まれたとありました。本当だとすれば16世紀の秀吉の朝鮮出兵が原因となるのか、真相はいかに。なぞは深まるところです。右はソウルのマクドナルド、バイクで宅配もするのか専用のバイクが並んでいた。  
2.韓国冷麺
 夏の暑いこの時期昼食にはやはり韓国冷麺を期待してしまいます。実際現地では到着早々から食することになったが本場での 印象が日本とはちょっと異なっていました。自分の印象では麺がゴムのように固く噛み切るのにも苦労すると思っていたが、そうでもなかったです。聞くと韓国の冷麺は2種類あるとのこと。@は「平城冷麺」と呼ばれ、麺粉の主体は蕎麦粉でつなぎに小麦粉などを使うもの、Aもう一つは「咸興冷麺」と呼ばれるジャガイモなどを主粉とするもの。そして平城冷麺は脱北者などが韓国に持ち込んだものとされることで本来の食べ方は寒い時期にスープに氷をうかべながら部屋を暑くして食べるものだとの説明でした。もちろん現在の韓国では夏の食べ物であることは言うまでもありません。肝心の味は備え付けのキムチやコチジャン、酢などを大量に混ぜて食べるわけですが我々は混ぜる量がどうしても少なくやや水っぽい印象でした。ちなみに京都でも韓国オモニが手がけている「韓国冷麺の店」が五条七本松の角にあるので帰国後直ぐに食べに行きました。やはり手打ちの麺が平城風でおいしかったです。さらに韓国でも日本でもキムチやコチジャンなど好きなだけ追加してくれるのがいいが、日本での漬物の追加は追加オーダーとなってしまうのは納得できない思いです。こんなのも食文化の違いでしょうか。
3.国立中央博物館
 ここは以前市内中心部景福宮にあったものが2005年に龍山区、漢江のほとりに移動、リニューアルしたものです。建物、展示物と格段に良くなりました。今回早朝から駆けつけ1時間半かけ足で廻ったが次回にはもう少し時間を取って是非再訪問したいと思いました。国立中央博物館の展示品ページを別途設けてあります。 →リンク
[日本語パンフレット]  [虎の図]
インターネットで調べて雲通という作家の「虎図」というのが判明した。大きな掛け軸の虎部分を缶バッジにしたもの。日本語の展示目録をショップで見かけたが重たいので買わなかったが、次回は是非求めたい。 
4.観光&ショッピング
仁寺洞地区 今回改めて驚いたというか感心したのは日本からの観光客が前と比べて飛躍的に多くなったという印象です、しかも女性客の多いこと。14,5年前といえばソウルで見かける日本人はほとんどビジネス客だったと思います。TVの韓流ブームの影響が大だと思われるがこれほどまでだとは…。 そしてソウルの女性の化粧が以前のドギツイ紫色の口紅から自然色に変わったことや、ミョンドンなどのショップでは 自然素材を強調した化粧品店が軒をつらねていること。ネットでの紹介がある店には日本からの買い物客で大賑わいという風景もなにやら奇異に見えました。しかしここでも日本をしのぐ中国観光客の伸びが注目されていました。時代の流れを感じざるをえませんでした。
右の図はソウルで人気の「仁寺洞文化地区」です、地図をクリックすると大きくなります→
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