カタカナ表記はややこしい!(2020年9月)
最近よく耳にする「クラウド」なんとかですが、カタカナ表記では「クラウドストレージ」と「クラウドファンディング」となります。共に「クラウド」と書きますがクラウドの意味がまったく異なることご存知でしょうか。
パソコン関連の言葉としておなじみになった「クラウドストレージ」はインターネット接続して使うデータの保管庫という意味で、マイクロソフトの「OneDrive」やGoogleの「Googleドライブ」が有名ですね。
図1はマイクロソフトのクラウドストレージのロゴですがまさに「雲」の形をしています。これらはもちろんアメリカで始まった仕組みで、英語表記は「Cloud Storage」となります。
よくご存じのことと思います。なぜ「雲」なのかの説明は紙面の都合でここでは省略しますが、地上にある設備をなぜ「雲」とするのか納得のいかない思いではあります。
(2019年8月のWhat’s New記事
“クラウドの正体について”(2019年8月)を参照ください。)
一方の「クラウドファンディング」は誤解されやすい言葉で、英語表記では「Crowd Funding」となります。「Crowd」とは多くの人をさす、「群衆の」とか「人々の」となります。「Funding」は「財源集め」と訳されます。即ちインターネットを通して「多くの人々から出資を募る方式」と言われています。図2参照(a-port.asahi.comより)。
どちらもインターネットを使うところは同じなのに、片や「L」で後者は「R」のスペルです。したがって本来ならば「クラウド」の発音は別物のはずですがカタカナ表記が同じなので日本語発音も同じになっています。しかし「ウ」を表すスペルとしては「u」と「w」に分かれますが、こちらは発音上の顕著な差はみられません。(実際には差があるのでしょうが・・)
もう一つカタカナでは同じだけどスペルは異なる例をあげますと、「フォン」があります。文字の形を表す「フォント」は英語では「Font」ですが、ご存じ「テレフォン」は英語で「Telephone」になります。「Fon」と「Phone」の違いがカタカナ表記では共に「フォン」となってしまいます。
と、ここで巷の「アイフォン」はどうなっているかが気になって調べてみました。結果Apple社では「iPhone」を商標登録している関係で、すべて英語表記の「iPhone」で統一されていました。当然ですね。またややこしいことに日本では「アイホン株式会社」というのがあってApple社とはまったくの別の会社なので数あるムック本などすべてAppleの方が「iPhone」表記となっています。もちろんスマホは「スマートフォン」と表記されています。ややこしいです・・
by Kentsan